お口のトラブル対策として「寝相」にも気を使ってあげることが大切

皆さんはどのような態勢で寝ていますか?

この「寝ているときの態勢」はオーラルケアと一見関係がないように感じますが、けっこう関わりが深いようでして・・・
この理由としては、「高い枕や固い枕」を使用して「横向き寝やうつぶせ寝」をしているとどうしても頭の重さによって歯やアゴに大きな負担がかかってしまうからだそうなんでよすね。

アゴに大きな力が加わってしまえば「顎関節症」になる危険性もありますし、アゴがズレた状態(噛み合わせがズレてしまっている状態)で歯ぎしりなどを起こすと、普段食べ物を噛む時には力がかからない部分にも圧力が加わりやすく、結果的に歯や歯ぐきに過度な力がかかって「歯の寿命」にも関わってきてしまいます。

もちろん、どんな体勢で寝ようが歯ぎしり自体が良い行動ではないので、できるだけ歯ぎしりをしないような環境づくり(「ストレスの解消」や枕の高さを低めにして「顔を上に向かせる」など)をして対処したり、マウスピースを使用して歯の負担を減らしてあげることが大切ですよ。

それと、アゴや歯ぎしりによる歯への負担だけでなく、横向き寝をしていると歯並びが変わってきてしまうの可能性もあるのは要注意ポイントとなります。

とはいえ、皆さん「横向き寝をするだけで歯並びが変わるほどの力がかかるの?」なんてギモンを感じておられるかもしれませんが・・・
実際のところ「ものすごい弱い力(数十グラム程度)でも歯並びは変えられる」そうでして、「頭の重さによる力」+「睡眠という時間の長さ」の歯並びへの影響力はあなどれないのでお気をつけください。
(そこまで強力な力で引っ張ってはいない「矯正器具による歯の矯正」を考えるとイメージしやすいですよね。)

歯は食べ物を噛むときには数十キロの力を加える事ができる反面、「歯を支える骨(歯槽骨)や靭帯」のクッションによって動かす事自体は簡単にできてしまいます。
ですので皆さんも睡眠中の姿勢・・・特にうつ伏せ寝をされている方はできるだけ仰向けで寝るようにし、横向き寝の人でも上を向いて寝ることを習慣化することがオススメですよ。
(もちろん上向きに寝ても寝返りは打つので枕の固さや高さも大切ですけどね。)



ちなみに、私もどちらかと言えば「うつぶせ寝に近い横向き寝」・・・というと少し分かりにくいでしょうが、「頭ではなく顔を枕にうずめて寝ている状態」ですので、これからは少し睡眠中の姿勢を改善していきたいと思ってます。
・・・実際に上に貼り付けたマウスピースを私は使用して寝てますが、「朝起きたらアゴが痛む」なんてことはよく経験しておりますので・・・
マウスピースを使用した感想を書いた以前の記事はこちらです。

この記事のまとめ

  • 「横向き寝」や「うつぶせ寝」は、頭の重さで「アゴがズレた状態になる」ことや「歯に横方向から力がかかり続ける」ことになるので注意
  • さらに「睡眠時の体勢の悪さ」と「睡眠中の歯ぎしり」が組み合わさると歯やアゴに大きな負担がかかるので、歯ぎしりが気になる方ならばまずはマウスピースを使用して負担を減らすことが手っ取り早い対策方法
    (「朝起きるとアゴが痛い人」や「内頬や舌に歯型が付いている人」は歯ぎしりの可能性あり)
  • 歯やアゴへの強い力は顎関節症だけでなく虫歯リスクや歯周病リスクも高まるので、特にアゴの痛みなどがない人でも歯の寿命を考えて「寝方」や「睡眠中の歯ぎしり対策」は大切
  • 歯は「意外と弱い力でも動いてしまう」ことも意識して、睡眠中はもちろん日常生活でも横向きの力や余計な力を加えないようにしましょう