「毎日しっかりと歯をブラッシングする」こと以外の大切な歯周病対策

歯周病の原因といえば・・・
磨き残しにより歯垢(プラーク)が溜まり、そこで歯周病菌が増えてしまうことで起こる
ということはなんとなく皆さんもご存じですよね?

ですので「プラークが原因で歯周病がおこるから、しっかりとブラッシングをしておけば大丈夫♪」と決めつけてしまいがちですが、歯周病はブラッシングの磨き残しのせいだけで発生するものではないようなので、今回は「少し意外な歯周病の原因」について取り上げてみたいと思います。


まず、そもそも歯周病というお口のトラブルは「虫歯のように歯自体にトラブルが起こるものではなく、歯と歯ぐきを支えている歯槽骨などの土台部分が炎症を起こすトラブル」であります。



ですので単純に歯周病菌が住み着いてしまって炎症が起こることもあるとはいえ、その他にも「歯に強い力が加わることでも歯周病は発生してしまう」ので注意が必要ですよ。
(・・・これは「歯と歯茎」ということで考えると少し分かりにくいかもしれませんけど、「体の関節部分などを酷使して炎症が起こる」なんてことを考えるとなんとなく想像はできるのではないかと思います。)

そこで一番注意しないといけないのが「TCH」という、
「パソコンやスマホを使ったり本を読んでいる時などに無意識で上下の歯をくっつけてしまい歯に負担がかかってしまうお口のトラブル」であり・・・
このTCHは睡眠中の歯ぎしりのように強い力ではないのですが、弱い力ながら歯を長時間くっつけてしまうことで歯と歯茎には大きな負担となる上に無意識に歯を噛み合わせてしまうのでかなり厄介な行動(クセ)となっています。

ただ、無意識に歯をくっつけてしまうということなので、解決法としては「意識して歯を離す」というのがけっこう有効でして・・・数十分に一度ぐらいでいいので「気がついたら自分で歯を離すことを心がける」だけでも歯をくっつけてしまうクセを改善させることができますよ。
(特に集中してモニター画面などをジッと見つめて作業する際にTCHは起こりやすいのでパソコン・スマホ作業中は頭の片隅で意識はしておきましょうね。)

それとTCHだけでなく「睡眠中の歯ぎしり対策」も歯茎への刺激による歯周病対策として重要ですが、歯ぎしりは「ストレスのない生活をおくる」とか「高すぎる枕は使わない」などで対策が可能とはいえ、寝ている時のことなのでなかなか歯ぎしりを無くすというのは難しいのが現実なので・・・
「ナイトガード」という就寝中用のマウスピースで歯への負担自体を抑えてあげることが手っ取り早い対策法だと私は感じております。

●私はこちらのナイトガードをつけて寝てます♪(以前書いた商品の紹介記事)


さらに寝ている時は意外と「寝相」によって気が付かずに歯への負担をかけている人も多いので注意が必要ですよ。

これは、歯の矯正をしたことがある人ならば「自分の歯が移動する」ということを体験されていると思いますけど、歯って「ものすごい弱い力でも簡単に動いてしまうもの」ですので、うつぶせ寝や横向き寝によって「歯を動かすのに必要な力の何倍もの力が頭の重さによって歯にかかってしまう」のは避けましょうね。

この寝相対策は・・・「できるだけ仰向けで寝ましょう」と言ってしまえば解決できそうなところですけど、人間は何度も寝返りを打ってしまうために入眠時の体勢を気をつけていてもどうしても横向きになって寝てしまうことは避けらません。
なので、睡眠中の歯への負担対策は結局「高くて硬い枕は使わない」というのが最良の方法だと感じています。
(「自分が快眠できる枕探しをする」ことはとっても難しいんですけどね…)



というわけで、歯周病の原因となる歯への負担がかかるケースを少しだけ取り上げましたが、「TCHや睡眠中」以外にも「食事を片方の歯だけで噛んでいる人」とか「噛み合わせが悪くて特定の歯だけ力が加りやすい人」などは酷使されている部分が最初に歯周病になってしまうことがありますのでご注意くださいね。

もちろん「歯に負担をかける」ことだけでなく、毎日のブラッシングやオーラルケアアイテムでお口をキレイに保つことが歯周病対策としては一番大切なのは変わりませんよ。

この記事のまとめ

  • 歯周病は単純なオーラルケア不足によっても起きるが、「歯や歯茎に負担がかかる」ことでも引き起こされてしまう
  • 「歯や歯茎に負担がかかる行動」には「長時間、上下の歯を無意識にくっつけてしまうTCH」や「睡眠時の歯ぎしり」がある
  • TCHは「ちょこちょこと自分で意識して歯を離すよう意識する」だけである程度対策が可能
  • 睡眠中の歯ぎしりは、ストレス対策や枕の高さなどにも気を使う必要があるが「マウスピースを使って衝撃を和らげる」とわりとすぐに効果があらわれるので試す価値あり
  • 「頭の重さが歯にのしかかるような寝相」も負担がかかるので注意
  • とにかく、毎日のオーラルケアと合わせて「歯に負担のかからない生活習慣」を心がけましょう