大人になってからの歯の歪みの原因について


乳歯や永久歯が生え始める時期や成長期に大きな歯並びの変化が起こることがありますが、ある程度の年齢(18歳ぐらい)に差し掛かると歯の成長とは違った原因で歯並びが変わってしまうことがあるようですね。

まず一つ目の原因として挙げられるのが「親知らず」です。
親知らずはその名前の通り成人してからも成長を続ける歯となっていて、最近の日本人は昔ながらの「よく噛んで食事をする和食」中心ではなく加工食品などの柔らかい食べ物が主流になったことからアゴがしっかりと発達しないまま「狭いスベースの中を無理に親知らずが生えようとする」ために正しく生えずに隣の歯を圧迫して歯並びの影響を与えてしまうようですよ。

そして、まっすぐ生えることが少ない親知らずは結果的にブラシが届きにくいために虫歯になってしまう可能性も高くて将来のトラブルの元となるので早めに抜いてしまったほうが良い・・・という風潮もあるにはありますが、個人的には「歯並びが狂いだしている」とか「親知らず付近の歯ぐきにトラブルがある(智歯周囲炎)」などのすでにトラブルが発生していたり「明らかに悪さをする生え方の親知らず」以外はできるだけ丁寧に「ピンポイントで歯を磨けるタフトブラシ」などでオーラルケアしたり治療をしたりしながらも使い続けることも大切なのではないかと思っています。



やはり人間の歯は生える本数は決まっていることから、将来「親知らずをブリッジを使う際に利用」したり、「親知らずを他の歯の代用品として移植する」なんて治療もあるので・・・ケースバイケースですが、親知らずの処置は歯医者さんと話し合ってメリットとデメリットを考えて判断することをオススメします。

次の2つ目に成人後に歯並びが狂う原因として「歯周病や虫歯を放っておく」とか「抜けてしまった歯をそのままにしている」ことが挙げられていて、これは「歯周病によって歯の土台である歯ぐきがダメージを受けて歯が動きやすくなってしまう」ことや「虫歯や歯が抜けたことで今までなかったところにスペースができる」ことで歯並びが変わって歪みが生まれていしまうことがあります。

それにお口のトラブルを放置したままの状態だけでなく、「歯に詰め物やインプラント、義歯、ブリッジを入れたとき」にもどうしても歯並びには変化がでてしまうので、余程治療後に調子が悪い場合には歯医者さんの相談されてみてくださいね。

「親知らず」や「歯のトラブル」以外にも「横向きで寝ている」という人も多少注意が必要で、固い枕で歯や顎に力がずっと加わった状態で横向きに寝ると「歯はけっこう弱い力でも動いてしまう(矯正治療自体もそこまで強い力で引っ張っているわけではないんですよね。)」ので就寝中の態勢や枕選びにも気を使われると良いと思います。



そしてこれらの原因で歯が歪んでしまうと、単に「食事がしにくい」とかだけでなく、体全体が歪んでしまい血行不良を起こして肩こりや頭痛以外にも様々な全身のトラブルにも発展してしまうので皆さんも「歯の歪み」には気を使うようにして「できるだけ歯や歯茎を健康的に保つ」ことや「食事以外では歯に余計な力を加えない」ことを心がけましょうね。

この記事のまとめ

  • 「歯」だけでなく「顎や骨格」が変化する成長期には歯並びが変化しやすい
  • 大人になると成長による歯並びの変化はなくなるが、「親知らず」や「外からのチカラ」「虫歯や歯周病などのお口のトラブル」によって歯並びが歪んでしまう人が多い
  • 大人になってからの歯並びの変化を防ぐには「毎日のオーラルケア」と「生活の中で余計なチカラを歯に加えない」ことが基本
  • 特に「睡眠中の態勢」や「自分に合う枕の高さに調整する」ことは重要