家族の影響で歯周病リスクが高まる?

家族と歯周病リスク

歯周病は年齢とともにリスクが高くなっていくことは皆さんもご存知だと思います。
とはいえ実際のところは高校生でも歯周病の前兆状態にかかってしまっている人も少なからずいるようですよ。

もともと若い人は「若い」というだけでお口の中の状態は中高年より上の年代の人よりはかなり良い上に、免疫力も高いので歯周病の兆候があらわれるのもそれなりのケアをしていれば大丈夫なのですが、お口の状態を悪くする原因がやはりあるみたいで・・・



その原因のひとつとして意外と見落としがちなのが・・・「家族」であり、家族(両親)が歯周病になってるとどうしても子供にもそれが影響して歯周病にかかりやすい状態になってしまいます。

これにはいくつかの理由があって、「体質」「生活習慣」「歯周病菌の感染」が代表的な原因となり、若い人でも歯周病リスクが高まるのでご注意くださいね。

まず一つ目の「体質」は説明するまでもありませんが、歯周病菌に対する抵抗力(唾液の質や量)が親子ならばどうしても似てきてしまいますし、遺伝子レベルで炎症に弱い体質という人もいるそうなので「親が歯周病」という人は「自分も歯周病になりやすかも?」ということを頭に入れておいてケアされると良いと思いますよ。

そしてお次の「生活習慣」ですが、これはオーラルケアに対する関心度は毎日いっしょに暮らしている家族とどうしても同じようになるので、ブラッシングだけでなくオーラルケアアイテム(フロスやタフトブラシ、洗口液など)を合わせたケアを習慣的にされていない両親ですと子供も自発的にナカナカ確実なオーラルケアをしようとは思わないのが関係しています。
さらに両親がタバコを吸っている場合は、子供が副流煙を吸ってしまっているケースも考えられるので「タバコにより歯周病リスクが高まる」ことからあまり良くない生活環境と言えますよね。
その上、チョコレートやビスケットなどのお菓子が常にストックされていて「家族揃って甘いもの好き」なんてご家庭ですと、当たり前ですけど「お口のトラブルリスクがグッと高まるお砂糖」の摂取量がどうしても増えるため歯周病だけでなく虫歯にもなりやすい環境になってしまいますよ。



そして最後の「歯周病菌の感染」ですが・・・これは赤ちゃんの頃に口同士でキスをしたり、食事を同じスプーンで食べるなどで簡単に子供の口に両親の歯周病菌が移動していってしまうので親御さんの出産後の対応には注意が必要となります。

このようなことを考えると「両親が歯周病だとゼッタイに歯周病になってしまうんだ…」と不安になってしまうかもしれませんが、定期的な検診や日々のオーラルケアをすることによって歯周病リスクはグッと低くなる(遺伝的な要素はあまり大きくはなく簡単にカバーができる)ので成人した大人はもちろん、歯は学生時代から気を使ってあげましょうね。

この記事のまとめ

  • 中高年以上の年代の方のほとんどが歯周病になっているので「加齢」は歯周病の大きな原因だが、若い人も注意が必要
  • 特に家族(両親)のオーラルケア意識が低い場合は「体質」と「生活習慣」の両面で気をつけないといけない
  • ただ、「自分の体質や環境だと歯周病になりやすいかも?」ということを分かった上でオーラルケアをしておけば「家族の影響によるお口のトラブル」はそれほど心配することはない
  • 歯周病ケアの基本は「毎日のブラッシング」と「フロスや口腔洗浄器による歯間の掃除を忘れない」、「歯医者さんへの定期的な検診(できれば3~6ヶ月に1度)」