日常生活に支障が出かねない「知覚過敏」について

知覚過敏」については多くの人が不快に感じているお口のトラブルですので「すでに皆さんもある程度はご存知」なのでしょうけど、今回は再確認の意味も込めて知覚過敏について取り上げてみたいと思います。

まずは「知覚過敏ってなに?」ということについてですが・・・
これは説明するまでもなく「お口の知覚(外からの刺激を受ける感覚)が過敏になった状態になってしまう」ことですよね♪

ですので、知覚過敏になることで「冷たいもの熱いものを食べた(飲んだ)時」だけでなく「ブラッシングをした時」なども過度に不快感を感じてしまい、生活に支障が出てしまうケースもあるから注意が必要となりますよ。



知覚過敏になってしまう原因は・・・
「歯の表面をコーティングしている硬い材質のエナメル質」の中にある「象牙質が様々な理由によってむき出しになってしまう」ことが原因のほとんどとなっており・・・
この象牙質が露出してしまうと「象牙質から歯の神経に刺激が伝わりやすい(象牙質には神経に向かって管が通っている)」ために温度や摩擦などに過敏に反応してしまいます

そして、気になる「象牙質がむき出しになってしまう理由」ですが、大きく分けると下に挙げた2つが代表的で・・・
●エナメル質が破壊される…その原因:「虫歯」「歯の噛み締め」「事故などにより歯に外側からの刺激が加わる」
●歯ぐきが下がる…その原因:「歯周病」「歯の噛み締め」「強くブラッシングをしてしまう」「年齢による歯ぐきの後退」
など様々な理由があります。

ですので、知覚過敏を予防するには「虫歯や歯周病などの代表的なお口のトラブルを避ける」ことから始まり、「歯や歯ぐきに大きな力が加わる噛み締め(TCHや睡眠中の歯ぎしり)の改善」、「ブラッシングを優しくする」ことが大切となりますよ。

TCHについては以前の記事で簡単に紹介しましたが「日中、無意識に上下の歯をくっつけてしまうTCH」のまま生活していると、気が付かないうちに歯に大きな力が加わってしまうので注意が必要で、
TCH対策方法としては「自分の歯がくっついていないか?」ということをちょこちょこと確認して意識して歯を離すことである程度解消することができますよ。

睡眠中の歯ぎしりに関しては、ストレスや枕の高さによる影響があるのでその点を改善することはもちろんのこと、物理的に「睡眠中用のマウスピースを使う」というのも個人的にはオススメです。
(私は実際マウスピースを付けて寝ています。)



それと、多くの人の知覚過敏の原因となっている「過度な力によるブラッシング」に対しては・・・
「ブラシを優しく・細かく動かす」とか「毎日のように研磨剤入りの歯磨き粉は使わない」などが基本ですし、知覚過敏になってしまった方はブラッシング時に「フッ素入りの歯磨き粉を使う」とか「乳酸アルミニウムが配合された知覚過敏用の対策アイテムを使う」などしてケアしていくようにしましょう。



ちなみに「知覚過敏が起こりやすい部分」は「犬歯付近の歯」や「歯の表側」となっていて・・・
これはやはり「歯ブラシの力が加わりやすい(特に犬歯付近はカーブして生えているため)」ことが理由となるので、この辺りをブラッシングする時には丁寧に優しく行うことが重要ですよ。

もちろんこのような対策が知覚過敏対策をすることは大切とはいえ、
もし皆さんの中で「すでに知覚過敏が進行しすぎてしまってお悩み」ならば歯医者さんでの治療も可能なので気になる方はプロに相談されると手っ取り早く対策はできると思います。
(具体的な治療内容は、「歯のコーティング」「象牙質を保護するレジンを使う」「レーザー治療」など…)

この記事のまとめ

  • 知覚過敏は「歯茎の下がったり、エナメル質が破壊される」ことで刺激が伝わりやすい象牙質が露出してしまうために起こる
  • 対策方法としては・・・基本的なオーラルケア(「正しいブラッシング」や「目的に合わせてオーラルケアアイテムを使うこと」)を毎日行うことが基本
  • 「就寝中の歯ぎしり」や「日中の歯の噛み締め(TCH)」も大きな知覚過敏の原因なので注意
  • 歯医者さんでも知覚過敏対策は可能なので相談してしまうのも手